長距離をやっていて最近試合で結果が出せない、自己ベストを更新できないということがあるかと思います。私自身もその期間に約1年ほど陥り、とても苦しい思いをしました。
停滞期に入ると陸上をやめたくなるかもしれません。私はそんな人が一人でも救えたらと思いこの記事を書くことにしました。
ぜひ最後までご覧いただき、記録を伸ばすことができたらと思います。
停滞期とは
停滞期とは長距離に限らず、陸上をやっていれば多くの人が陥る期間です。
その期間は速い人だと1か月以内には抜け出しますが、長い人だと3年以上記録が伸びずそのまま引退ということも少なくありません。
本当に苦しい期間ではありますが、練習方法を変えるなどして停滞期を少しでも早く抜け出すことができます。
原因を考える
スポーツをする上で、学生のうちは体の成長などの要因もあり、正しい練習を行っていてもうまく記録が伸びなかったり不調に陥ることがあります。
それについては、どうすることもできないので諦めずに練習をしていくしかありません。
しかし、もし成長以外でないとすると何かしら原因があることが多いのでそこにしっかりとアプローチすることが大切になります。
原因といっても練習内容や環境、体・メンタルの状態など様々あります。
今回はそれぞれのアプローチの仕方をお話ししていきます。
練習内容
長距離には大きく分けてジョグとポイントの2つの練習があります。
皆さんも伸び悩んだ時はまず初めに練習内容を見直すと思います。
毎日同じ練習をしていても、体はそれに適応するだけで成長していきません。
そのため、日々ね練習を少しづつ変えながら行っていくことが大切になります。
ポイントとジョグの2つに分けてそれぞれの練習を紹介します。
ポイント練習
長距離におけるポイント練習といえばインターバルやレペティションなどがあります。
ただインターバルやレペティションなど名前通りの練習をするのではなく、それらを自分の弱点が克服できる内容に落とし込んで、自分に合った練習をすることが大事です。
例えば中盤で毎回遅れてしまう選手が1000mのインターバル練習をするのはもちろん間違いではありません。
しかし、ただ1000mインターバルをするのではなく、中盤を耐えることができるようになる練習をすることが大切です。
2000m+2000m+2000m
この練習は単なる2000mのインターバル練習ではありません。
1本目の2000mをレースペースより30秒ほど遅いペースで行い、2本目の2000mを変化走で行います。3本目はビルドアップで行い、最後はオールアウトです。
まず1本目の2000mでしっかりと心拍を上げ、ある程度の負荷をかけます。
2本目の2000mを変化走で行いますが、大切なのはここでオールアウトせず、3本目への余力を残すことです。この変化走で余力を残すことがレースでの中盤を耐えるイメージになります。
そして、3本目はビルドアップで行い、序盤を良い動きで整えながら徐々にペースアップしていきます。
あくまで中盤をメインとした練習ではありますが、そこから後半どれだけいい動きでこなせるかが大事です。
このように、ポイント練習では自分の弱点を見つけ出し、そこにしっかりとアプローチをすることが大切です。
ジョグ
タイムを伸ばそうと考えたときに多くの方がポイント練習に目を向けると思います。もちろん、それもあながち間違いではありませんし、ポイント練習を改善することでタイムが伸びることもあります。
しかし、長距離において練習の大半を占めるのはジョグです。毎回同じペースでジョグをしていても少しもったいないです。
毎日のジョグに少し変化を加えるだけで、長期で見たときのタイムの変化が大きく現れます。
ジョグの内容
ではどう言ったジョグをすればいいのか。
それはジョグをプチポイント練習にするということです。
どういうことかというと、強度を上げすぎずともしっかりと心肺と筋肉に負荷をかけることです。
例えば、私のおすすめのメニューは2つあり、ファルトレクと起伏ジョグです。
ファルトレク
ファルトレクは海外のトップ選手などはほとんどの方が行っている練習メニューで
【1分疾走→1分ジョグ】を1セットとして、8~12セット行う練習メニューです。
こちらの練習方法は
ジョグ→ファルトレク→ジョグ
のようにジョグの中の一環として行います。
詳しい設定タイムとしては日々の疲労を見ながら変えてほしいのですが、ベースとしては
ジョグが普段の平均より+10秒ほどで少し強度を落とします。
ファルトレクは疾走をレースペース、ジョグを普段のジョグ+30秒のペースで行います。
この練習を行う上での注意点は、ジョグとファルトレクの間は止まらずに行うということです。
起伏ジョグ
ここでいう起伏ジョグは皆さんで考える坂ダッシュに近い練習になります。
どういった場所で行うかというと傾斜20度ほどで50mほどの距離の坂があるところです。
平坦100m→上り坂→平坦100m→下り坂
これを1セットとして、6~8キロほどで行います。
設定としては上り坂を普段のジョグの-30秒ほどのペースで行い、平坦を普段のジョグのペース、下り坂を普段のジョグの+1分ほどです。
この練習では、心肺機能と筋持久力の両方を鍛えることができます。
ただ、これらの練習はある程度の負荷があるため、前後実にポイントがない日などに行うようにしましょう。
あくまで、ポイント練習を100%こなすことが練習するうえでの一番大切なことです。
体の状態
長距離においてタイムが伸びない原因として大きなものが一つあります。
それは貧血です。
これは日々の食生活などをしっかりしていないとどんなトップ選手でも陥ります。
貧血になってしまうとタイムが伸びないだけでなく、普段のジョグすらもまともに行えないほどになってしまうため注意が必要です。
貧血予防
貧血を予防するには毎日鉄分を摂取することです。
鉄分は毎日の食事からとるのもいいですが、置かれた環境により食事に気を遣うことができない人は少なからずいると思います。
そこで、鉄分サプリをお勧めしたいです。
鉄分サプリは強豪校のみならず実業団でも活用されています。
かといっても、種類が多すぎてどれがいいのかわからないと思います。ですが、どれもほとんど変わりません。
鉄分は鉄分ですから、ものによって成分の差に優劣がつくことは大抵ありません。
そのため、値段や近くに売ってる商品を買っていただくことがベストです。

もし貧血になったら
では、もし貧血になってしまったらどうすればよいのか。
練習強度を落としてだんだん治していく人が多いですが、一度練習をやめ、完全に治るのを待つのがよいです。
長距離において練習の強度を落としても、体にはそれなりの負荷がかかります。そのため貧血の治りも遅くなりますし、しっかりとした練習も積めないため長期間のロスになります。
そのため、貧血になった際は一度練習をやめ、治療に専念するようにしましょう。
回復後
貧血の回復後は記録がポンポンと出やすい傾向にあるため、たとえ貧血になってもあきらめず、回復後の状態を想像していきましょう。
メンタル
長距離もスポーツである以上それなりのメンタルが必要です。
駅伝などで監督などから声を掛けられ一気にペースアップするシーンなどを見たことがあると思います。
あれも一種のメンタルのうちです。
レースにおいても勝負を仕掛けてくる選手は怖いですよね。また、そういう選手に限ってよいタイムを出すことができます。
レース前に緊張して体が動かなくなり、本領を発揮できない選手も多いでしょう。
長距離はメンタルを鍛えるだけで一気にレースで花開くことがあります。
メンタルを鍛える
強豪校でもよく言われているのが、ライバルがいると思って練習することです。
本番でできないことは練習あるのみです。
常にライバルと走っていると想像しながら練習することで、本番は練習通りにこなすだけなので、少し気が楽になると思います。
また、一度でいいので攻めのレースをしてみることです。
たとえタイムが出なくても、その経験は大きいです。
ずっと中盤にいて最後にスパートをかけるよりも、レースを支配するほうが自分の走りができますし、相手も少し腰が引けてくるでしょう。
まとめ
今回はタイムが伸び悩む原因と対処法を紹介していきました。
今現在この悩みに直面している人は多いと思います。
しかし、この壁を乗り越えた先に本当の陸上競技の面白さが待っています。
あきらめることなく前に進んだ人にのみ見ることができます。
ぜひ、今回の内容を参考にしていただき、1人でも多くの人が自己ベストを更新できたらと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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